「どうして私は感じにくいんだろう。」
セックスで気持ちよさを感じにくいと、「私の身体がおかしいのかな」「女性ならもっと感じるものなのかな」と不安になることがあります。
パートナーには言えないまま、もっと感じなければ、もっと頑張らなければと、一人で答えを探している女性もいると思います。
でも、「感じにくい」という悩みは、一つの原因だけで説明できるものではありません。
身体の状態、緊張、不安、注意がどこに向いているか、これまでの経験、パートナーとの関係。そのときの状況によっても、感じ方は変わることがあります。
そしてもう一つ、僕が大切だと思っているのが、自分の身体が今どう感じているのかを知ることです。
この記事では、感じるためのテクニックではなく、僕が女性の身体と向き合う中で大切にしている「身体から安心を育てる」という考え方についてお伝えします。
「感じにくい」を一つの問題として考えなくてもいい
「私は感度が低いんです。」
そう話してくださる女性はいます。
けれど、少し話を聞いていくと、その「感じにくい」の中身は人によってかなり違います。
触れられていること自体は分かるけれど、それが気持ちいいのか分からない。
クリトリスなど外側の刺激は分かるけれど、膣内の感覚はよく分からない。
一人のときとパートナーとのセックスで感じ方が違う。
日によって、気持ちよく感じるときと何も感じないときがある。
あるいは、身体の感覚より「ちゃんと感じなきゃ」という気持ちの方が強くなっていることもあります。
これらをすべて「感度が低い」という一言でまとめてしまうと、自分の身体で何が起きているのかが見えにくくなってしまいます。
刺激を感じること。
その刺激を心地いいと感じること。
身体が反応すること。
性的な興奮や快感として自覚すること。
これらは関係していますが、すべて同じではありません。
だから僕は、最初から「どうすれば感じられるか」を考えるより、「私は今、何をどう感じているんだろう」と整理することが大切だと考えています。
安心とは「リラックスしなければ」と頑張ることではありません
感じにくさについて調べていると、「リラックスすることが大切」という言葉を見かけることがあります。
もちろん、緊張や不安が身体の感覚に影響することはあります。
ただ、「リラックスしなきゃ」と思えば思うほど、余計に身体へ力が入ってしまうこともあります。
僕が考える安心は、単に身体の力が抜けている状態ではありません。
自分で選べること。
嫌なことは嫌と言えること。
途中で気持ちが変わっても大丈夫だと思えること。
何かを求められていると感じなくていいこと。
そうした環境があって初めて、自分の身体へ意識を向ける余裕が生まれる女性もいます。
セックスの場面で「相手を満足させなければ」「ちゃんと反応しなければ」と考えていると、自分がどう感じているかより、相手からどう見られているかへ意識が向いてしまうことがあります。
それは「考えすぎだからダメ」という話ではありません。
むしろ、それだけ相手のことを考えてきたのかもしれません。
だからこそ、一度「感じなければ」という目標から離れて、自分の身体に意識を向けてみる時間があってもいいと僕は思っています。
緊張や身体に力が入る感覚については、セックスで身体に力が入る理由|感じにくくなる身体の仕組みでも詳しくお伝えしています。
自分の感覚が分からないと、パートナーにも伝えにくい
「もっとパートナーと話し合いましょう。」
セックスの悩みでは、そう言われることもあります。
でも、それが難しい女性もいます。
なぜなら、相手に言えない以前に、自分でも何を伝えればいいのか分からないことがあるからです。
「どうしてほしい?」と聞かれても分からない。
「何が気持ちいい?」と聞かれても答えられない。
嫌ではないけれど、気持ちいいとも言い切れない。
そんな状態なら、言葉にできないのは不思議なことではありません。
だから、パートナーに伝えることより先に、自分自身の感覚を少しずつ知っていくという順番があってもいいと思います。
心地いい。
これは少し苦手。
もう少しゆっくりがいい。
今は触れられたくない。
よく分からない。
「よく分からない」も含めて、自分の感覚です。
自分の身体についてすべて理解する必要はありません。
ただ、自分の感覚が少しずつ分かってくると、パートナーにも以前より具体的に伝えやすくなることがあります。
伝え方に悩んでいる方は、セックスが気持ちよくないことをパートナーへ伝えるには?|関係を大切にする伝え方も参考にしてみてください。
僕が行っているのは、最初から「感じること」を目的にした施術ではありません
ここまで読んで、「身体の感覚を知るって、具体的にはどうするんだろう」と思った方もいるかもしれません。
僕は浜松で、男性セラピストとして女性専用のオイルケアを行っています。
ただ、最初から性感マッサージを目的にしているわけではありません。
基本にしているのは、安心して受けてもらうためのオイルケアです。
普通のオイルケアだけを受けていただいても構いません。
そのうえで、身体の感覚について悩んでいるのか。
パートナーとの関係に悩んでいるのか。
「何が気持ちいいのか、自分でもよく分からない」という状態なのか。
まずは話を聞きながら、その女性が今どんなことに悩んでいるのかを一緒に整理していきます。
そして、相談内容や身体の状態、その方の希望によって、オイルケアにどのようなケアをプラスしていくのかを一緒に考えます。
何かをすることが最初から決まっているわけではありません。
「ここまでは大丈夫」
「これはしたくない」
「今日は普通のオイルケアだけがいい」
そうした気持ちも、その都度大切にします。
途中で気持ちが変わっても構いません。
僕がしたいことを一方的に進めるのではなく、その女性が安心して選べること。
それが、僕がケアをするときに大切にしていることです。
500名以上の女性と向き合って感じてきたこと
これまで浜松で活動する中で、500名以上の女性の施術に向き合ってきました。
大阪や東京から僕の施術を受けに来てくださった方や、繰り返し利用してくださる方、ご紹介で来てくださる方もいます。
その中で感じてきたのは、「感じにくい」という一言の中にも、本当にさまざまな悩みがあるということです。
身体の感覚そのものがよく分からない方。
パートナーには悩みを言えない方。
外側では感じるのに、中の刺激がよく分からない方。
「女性なのに感じない自分がおかしいのでは」と、自分を責めている方。
もちろん、500名以上の経験があるからといって、すべての女性の身体が分かるわけではありません。
むしろ、一人ひとり違うからこそ、最初から「あなたの原因はこれです」と決めつけないことを大切にしています。
僕にできるのは、「こうすれば感じられる」と約束することではありません。
その女性が自分の身体について少しずつ知り、自分にとって何が安心で、何が心地いいのかを整理できる時間をつくることです。
「身体から安心を育てる」というのは、自分の感覚を尊重すること
僕が使っている「身体から安心を育てる」という言葉は、何か特別な身体の仕組みを変えるという意味ではありません。
また、安心できれば必ず感じられるようになる、という意味でもありません。
感じにくさには、身体的な要因、心理的な要因、薬の影響、ホルモンの変化、関係性など、さまざまなことが関係する可能性があります。
急に感覚が変わった場合や、痛み、強い乾燥など身体的な症状がある場合には、婦人科など医療機関へ相談することが大切な場合もあります。
そのうえで僕ができることは、医療とは別のところにあります。
急がされない。
無理に何かを求められない。
自分で選べる。
分からないことを「分からない」と言える。
そして、自分の身体に意識を向けてみる。
僕にとって「身体から安心を育てる」とは、そんな時間を重ねながら、自分の感覚を自分で尊重できるようになることです。
それが結果として身体の感じ方にどうつながるかは、一人ひとり違います。
だから、「感じられるようになること」だけをゴールにはしていません。
「何が気持ちいいか分からない」段階でも大丈夫です
相談するなら、自分の悩みをきちんと説明できなければいけない。
そう思っている女性もいるかもしれません。
でも、最初から答えを持っている必要はありません。
「セックスが気持ちよくない。」
「何が気持ちいいのか分からない。」
「自分がどうしたいのかも、まだよく分からない。」
その段階からでも大丈夫です。
自分の身体のことだからといって、一人ですべて理解してから相談しなければいけないわけではありません。
話してみて、「やっぱり今は施術を受けない」と決めても構いません。
まず普通のオイルケアだけ受けてみる、という選択もできます。
大切なのは、僕が決めることではなく、あなた自身が「これなら大丈夫」と思える範囲を選べることです。
初めてで不安がある方は、まずはじめての方へをご覧ください。
現在は無償で施術を行っています。詳しくは料金ページをご確認ください。
そして、「少し話を聞いてほしい」「自分の場合はどう考えればいいのか整理したい」と感じたときは、お問い合わせ・ご相談からご連絡ください。
まとめ|感じることより先に、自分の感覚を置き去りにしないこと
セックスで感じにくいと、「もっと感じられる身体にならなければ」と考えてしまうことがあります。
でも、その前に知ってほしいのは、感じ方は一つの要因だけで決まるものではないということです。
そして、自分が何を感じているのか分からないときに、無理に「気持ちいい」という答えを出す必要もありません。
心地いい。
苦手。
怖い。
安心する。
何も分からない。
そのどれもが、今の自分の身体から受け取っている大切な情報です。
「感じること」を急ぐのではなく、まず自分の感覚を置き去りにしないこと。
僕は、そのための時間を安心して過ごしてもらえるようなケアを続けていきたいと思っています。
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