セックスで身体に力が入る理由|感じにくくなる身体の仕組み

「セックスで身体に力が入る理由」というタイトルと、肩やお腹に手を添える女性、身体の緊張と感覚を表す水彩のラインを描いたイラスト セックス気持ちよくない

「力を抜こう。」

そう思っているのに、気づけば身体に力が入っている。

肩が上がっている。

お腹を固くしている。

脚に力が入っている。

セックスが終わってから、「ずっと身体が緊張していた」と気づく女性もいます。

そして気になるのが、

「身体に力が入っているから、私は感じにくいの?」

ということではないでしょうか。

ここで最初に知ってほしいのは、筋肉が硬くなったから性的な感覚が単純に遮断される、という仕組みではないということです。

性的な感じ方には、身体への刺激だけでなく、その刺激へ注意を向けられているか、痛みや不快感を警戒していないか、そのときの性的な興奮など、いくつもの要素が関係します。

この記事では、「身体に力が入ること」と「感じにくさ」の間に何があるのかを整理していきます。

セックスが気持ちよくない理由全体について知りたい方は、セックスが気持ちよくない理由|感じにくい女性の原因とはもあわせてご覧ください。

身体に力が入る=感覚が届かなくなる、ではありません

身体が緊張していると、

「筋肉が硬いから、神経からの感覚が脳へ届かなくなっているのかな。」

と思うかもしれません。

でも、そこまで単純ではありません。

触れられた刺激は、皮膚や性器などにある感覚受容器から神経を通して伝わります。

そして脳では、その刺激をただ「強い・弱い」と受け取るだけではありません。

心地いい。

痛い。

くすぐったい。

嫌な感じがする。

よく分からない。

同じ「触れられる」という出来事でも、受け取り方には違いがあります。

つまり、刺激を感じ取ることと、その刺激を性的な心地よさとして経験することは同じではありません。

身体に力が入っている女性でも、刺激そのものは分かっていることがあります。

「触られているのは分かる。でも気持ちいいのか分からない。」

という状態です。

だから、「感じにくい=神経に刺激が届いていない」と決めつけるのではなく、届いた刺激を自分がどう感じているのかまで分けて考えることが大切です。

緊張していると、心地よさ以外へ注意が向くことがあります

身体に力が入っているとき、身体の中では何が起きているのでしょうか。

一つ考えられるのが、注意の向きです。

例えば、

「痛くならないかな。」

「次は何をされるんだろう。」

「ちゃんと感じているように見えるかな。」

「身体に力が入っていないかな。」

そんなことを確認し続けていると、触れられている場所の細かな心地よさより、別の情報へ注意が向くことがあります。

これは、刺激が身体に届かなくなったという意味ではありません。

刺激は分かっていても、その中にある心地よさへ十分に注意を向けにくい状態になっている可能性があるということです。

特に、「感じなきゃ」「力を抜かなきゃ」と自分の状態を監視し続けていると、身体で感じる時間が、自分を採点する時間になってしまうことがあります。

頭の中で考え続けてしまう感覚が強い方は、セックスで集中できない理由|考えすぎて気持ちよくなれない女性へも参考にしてください。

痛みを予測していると、身体へ力が入ることもあります

もう一つ考えたいのが、痛みや不快感への警戒です。

以前のセックスで痛かった。

挿入するときに毎回違和感がある。

すると、次の機会には実際に痛みが起こる前から、

「また痛いかもしれない。」

と身構えることがあります。

痛みに関する研究では、痛みへの恐れや予測が、回避や筋緊張などと関係することが考えられています。

性的な場面でも、痛みを予測して身体を固くすることはあり得ます。

そのとき注意は、

「これは心地いい?」

よりも、

「痛くならない?」

へ向きやすくなります。

すると、「身体に力が入っているから感じない」というより、

痛みへの警戒と身体の緊張、注意の向きが重なって、心地よさを受け取りにくくなっている

と考えた方が近い場合があります。

もちろん、痛みをすべて緊張の問題にしてはいけません。

挿入時の痛みが続く、以前にはなかった痛みがある、強い乾燥などがある場合には、婦人科などへ相談することも大切です。

骨盤底筋は「締める」だけでなく「緩める」ことも大切です

身体の緊張を考えるとき、女性に知ってほしい場所の一つが骨盤底筋です。

骨盤底筋は、骨盤の底にある筋肉の集まりで、膀胱や子宮、直腸などを支える働きをしています。

「骨盤底筋は鍛えた方がいい」と聞いたことがある女性も多いかもしれません。

でも、筋肉は強く締められればいいわけではありません。

必要なときに収縮し、必要なときには緩められることも大切です。

骨盤底筋が過剰に緊張している状態は、性交時の痛みや挿入のしづらさなどと関連することがあります。

ただし、ここでも注意が必要です。

「感じにくい女性は骨盤底筋が硬い」とは言えません。

自分で触って「私は骨盤底筋が硬い」と判断することも難しいものです。

骨盤底筋は、身体に力が入るときに考えられる要素の一つ。

そのくらいに捉えてください。

「力を抜かなきゃ」が、新しい緊張になることがあります

身体に力が入っていると知ると、次は、

「じゃあ、全部緩めれば感じられるんだ。」

と思ってしまうかもしれません。

でも、それも少し違います。

セックスのたびに、

「肩は大丈夫?」

「お腹は緩んでる?」

「脚に力が入ってない?」

「ちゃんとリラックスできてる?」

と確認し続けていたら、今度は「リラックスできているか」を採点する時間になってしまいます。

大切なのは、緊張をゼロにすることではありません。

まず、

「私はどんなときに、どこへ力が入りやすいんだろう。」

と知ることです。

肩なのか。

お腹なのか。

脚なのか。

顎なのか。

それとも、痛みを感じそうな場面なのか。

力を抜けたかどうかよりも、力が入る条件が分かる。

それだけでも「私はリラックスできない女性」という漠然とした悩みが、もう少し具体的な身体の情報へ変わっていきます。

「なぜ力が抜けないのか」そのものを知りたい方は、セックス中のリラックスや身体の緊張について扱っている記事もあわせて確認してみてください。

身体が緩めば、必ず感じやすくなるわけではありません

ここは、この記事で特にお伝えしたいところです。

身体の緊張と感じにくさに関係がある場合はあります。

でも、

「身体を緩める」

「感度が上がる」

「気持ちよくなる」

という単純な仕組みではありません。

性的な感じ方には、刺激の種類、その日の身体状態、性的な興奮、注意、痛み、心理状態、薬など、さまざまな要素が関係します。

だから、身体が緩んだのに「思ったほど感じない」ということがあっても、それだけで失敗ではありません。

むしろ、

「身体が緩んだときは、どんな違いがある?」

と見てみます。

呼吸がしやすい。

触れられている場所が分かりやすい。

温かさに気づいた。

心地いい場所と、よく分からない場所の違いが少し分かった。

それも身体について知れたことです。

「緩めば感じる」ではなく、「身体の状態が違うと、自分の感じ方にどんな違いがあるかを知る」。

この視点の方が、自分の身体を理解するうえでは役立つと思います。

セックスで身体に力が入る女性のよくある質問

Q1.身体に力が入ると、本当に感じにくくなるのですか?

必ず感じにくくなるとは言えません。

ただ、緊張している場面では痛みへの警戒や自分の状態への注意などが重なり、心地よさへ注意を向けにくくなる場合があります。

Q2.力が入るのは、安心できていないからですか?

それだけではありません。

痛みへの予測、姿勢、身体のクセ、「ちゃんとしなきゃ」という気持ちなど、複数の要素が考えられます。

安心できる条件そのものが気になる方は、セックスで安心できない理由|感じにくさとの関係も参考にしてください。

Q3.骨盤底筋を鍛えれば感じやすくなりますか?

一律には言えません。

骨盤底筋は強く締めることだけでなく、適切に緩められることも重要です。

痛みなどがある場合には、自己流で鍛える前に専門家へ相談する選択肢もあります。

Q4.身体の力を全部抜いた方がいいですか?

力が入ること自体が悪いわけではありません。

身体を動かすためにも筋肉は必要です。

「緊張ゼロ」を目標にするより、自分がいつ、どこへ力を入れているのかを知る方が現実的です。

Q5.身体が緩めば、セックスが気持ちよくなりますか?

必ずではありません。

身体の緊張は感じ方に関係する要素の一つで、性的な心地よさはそれだけで決まりません。

Q6.挿入すると身体が固まってしまいます

痛みへの予測などが関係している場合もあります。

痛みが繰り返す、強い違和感がある場合には、「緊張しているだけ」と決めつけず、婦人科などへ相談することも考えてください。

まとめ|「身体が硬いから感じない」と決めつけなくていい

セックス中に身体へ力が入っていると、

「だから私は感じないんだ。」

と思ってしまうかもしれません。

でも、身体の緊張と性的な感覚の関係は、そこまで単純ではありません。

刺激そのものは届いていても、痛みを警戒している。

自分の反応を確認し続けている。

心地よさより、別のことへ注意が向いている。

そうしたことが身体の緊張と一緒に起きている場合があります。

だから、

「どうすれば全部の力を抜ける?」

だけではなく、

「どんなときに、どこへ力が入って、そのとき私は何を感じている?」

と見てみる。

「身体が硬いから感じない」と決めつけるのではなく、身体の状態と自分の感覚を分けて知っていく。

それが、この記事で一番お伝えしたいことです。

自分では身体の力みに気づきにくい方へ

「力が入っていると言われても、自分ではよく分からない。」

そんな女性もいます。

僕は浜松で、女性専用のオイルケアを行っています。

これまで500名以上の女性の施術に向き合ってきました。

僕のケアは、最初から性感マッサージを目的としたものではなく、通常のオイルケアを基本にしています。

普通のオイルケアだけでも大丈夫です。

オイルケアの中で、

「ここに触れられると力が入る。」

「この姿勢ではお腹を固めている。」

「ここは力が入っているのか自分では分からない。」

「緩んでいるときは、こういう感じなんだ。」

といった身体の違いを確認していきます。

僕が「あなたが感じにくい原因はここです」と決めることはしません。

身体を緩めれば必ず感じられる、と約束することもしません。

自分がどんな状態のときに、何を感じているのか。

その情報を一緒に増やしていくための時間です。

現在は無償で行っています。

自分だけでは身体の状態を整理しにくいと感じたときは、お問い合わせ・ご相談からお話を聞かせてください。

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